高校
TVに映し出された写真を見た時に、何かが心に引っかかった。それが何だかわからないまま、持て余していたのだけれど、新潟へ帰省した際に両親の話を聞いているうち、その引っかかりの正体に気がついた。
なるほど、彼女はわたしと同じ高校に通っていたのだ。同じ時期にではないけれど。
わたしが着たのと同じ制服。同じボウタイ。ブラウスの襟の形に特徴がある。
だから、彼女の制服姿の写真を見た時に、さらりと流してしまえなかったのだ。
毎朝あの坂を上り、毎夕あの坂を下って。
門の横のパン屋で、UFOパンを買っただろう。
向かいのラーメン屋のタン麺や、隣のカレーハウスの卵カレーを食べただろうか。通り沿いの喫茶店の昆布茶は飲んだか。北欧風カフェの、レモンの輪切りが浮いたコーラを飲んだか。
あの場所から卒業して、不幸なんてかけらもないような顔をして、皆それぞれの人生を歩み出す。一つとして同じ人生はあり得ないにしても、どうして、彼女はあれほどまでに遙か遠い道へ踏み込んでしまったのだろう。
それとも、遠くに見えるあの生き方は、わたし達のこの道に沿って在るのだろうか。ふと一歩、足を横に踏み出したら、ああなってしまうのだろうか。
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