« 斉藤哲夫「悩み多き者よ」 | トップページ | 暖冬 »

2007/01/17

高校

TVに映し出された写真を見た時に、何かが心に引っかかった。それが何だかわからないまま、持て余していたのだけれど、新潟へ帰省した際に両親の話を聞いているうち、その引っかかりの正体に気がついた。

なるほど、彼女はわたしと同じ高校に通っていたのだ。同じ時期にではないけれど。
わたしが着たのと同じ制服。同じボウタイ。ブラウスの襟の形に特徴がある。
だから、彼女の制服姿の写真を見た時に、さらりと流してしまえなかったのだ。

毎朝あの坂を上り、毎夕あの坂を下って。

門の横のパン屋で、UFOパンを買っただろう。
向かいのラーメン屋のタン麺や、隣のカレーハウスの卵カレーを食べただろうか。通り沿いの喫茶店の昆布茶は飲んだか。北欧風カフェの、レモンの輪切りが浮いたコーラを飲んだか。

あの場所から卒業して、不幸なんてかけらもないような顔をして、皆それぞれの人生を歩み出す。一つとして同じ人生はあり得ないにしても、どうして、彼女はあれほどまでに遙か遠い道へ踏み込んでしまったのだろう。
それとも、遠くに見えるあの生き方は、わたし達のこの道に沿って在るのだろうか。ふと一歩、足を横に踏み出したら、ああなってしまうのだろうか。

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/5456/13546872

この記事へのトラックバック一覧です: 高校:

コメント

人って何がきっかけでどうなるか、本当にわからない。でも要素はみんな持っているんだよね。
いろんな事が起きても不思議じゃない中で、普通に暮らしている自分ってものすごーくエライのかも。

投稿: hirorin | 2007/01/18 13:22

こんばんは。
実は私も同じ高校出身(年代は全然違うけど)。複雑な気持ちです。

投稿: u-co | 2007/01/18 19:51

>hirorin
要素は持っている、そうなのかもしれないね。
「一線を越える」って言うけれど、
もしかしたらその一線はごく細い、
本当に線のように脆く頼りない境界なのかもしれないね。
毎日、新しい殺人事件が報じられているという
その事自体が、異常なことだと今は感じるけれど、
それを当たり前に聞き流せるようにはなりたくないなあ。

投稿: なおこ | 2007/01/19 09:29

>u-coさん
u-coさんも、あの高校の出身でしたか!
TVに映る彼女は、単に同じ高校だというだけで、
年齢も違う、面識もない、何の関係も持たない他人なんですけどね…。

投稿: なおこ | 2007/01/19 09:33

どっちかっていうと、UFOパン(あのパンかなあ)とか卵カレーとかの話題に反応したいんですけどね(^^;)

投稿: u-co | 2007/01/21 22:56

UFOパンって、あのまん丸のぷっくりしたクッキー生地のパンのまわりに平べったいわっかがついてるパン。帽子みたいな形の。分かります?
あのパン屋のおじいちゃん、90いくつで亡くなられたそうですね。
向かいのカレー屋もラーメン屋も、今はもうないですよね。ん?ラーメン屋は、まだあるのかな。

投稿: なおこ | 2007/01/22 19:07

私の時代「マフィン」と呼ばれていたパンですね、きっと。真ん中が甘くておいしんだ〜。
学校近くは全然行っていないけど、あの辺、道路拡張で風景が変わってしまいましたよね。
そうそうこんなお店も。今度行ってみたい。
http://www.week.co.jp/reference/gourmet/00109706a.html

投稿: u-co | 2007/01/24 15:38

あっ、うれしい!
そうそう「マフィン」だーっ!
u-coさんは「えーっ!?」ていやがるかもしれないけど
わたしの時代にもあのパンは「マフィン」でした。
そーだ、そーだ。あー、すっきり。
ほかの世代がUFOパンと呼ぶのを聞いて刷り込まれてしまてました。
そうそう、マフィン。おー、埃かぶった過去から記憶がむくむくと…。

大蔵酒店内のBARですね。前に誰かから聞いた覚えがあります。
うん、行ってみたい!

投稿: なおこ | 2007/01/24 15:43

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)